日照簿記3級とはどんな試験?独学できる?おすすめの勉強法は?

はじめに

以前、こちらの記事で、日商簿記検定の全体的な内容について説明しました。

はじめに 日商簿記検定は、職業や性別を問わず、長い期間に渡って人気のある資格です。大学生の方も、この資格を取得している人も多い...

今回は、この内容を踏まえ、「日商簿記3級」に絞って、詳しい内容に迫っていきます。具体的な内容は、以下のとおりです。

POINT

  • 日商簿記3級の試験内容
  • 勉強の際に注意すべきこと
  • 独学のための勉強法をご紹介します。

それでは、見ていきましょう!

日商簿記3級の合格率、合格基準について

まず、日商簿記3級の直近2年分(6回分)のデータを確認しましょう。次の表のとおりです。

受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
148(H30.2.25) 102,212名 78,243名 38,246名 48.9%
147(H29.11.19) 113,559名 88,970名 35,868名 40.3%
146(H29.6.11) 102,077名 80,227名 40,880名 50.9%
145(H29.2.26) 105,356名 80,832名 38,289名 47.4%
144(H28.11.20) 120,096名 94,411名 42,558名 45.1%
143(H28.6.12) 106,558名 83,915名 28,705名 34.2%

引用元:日本商工会議所「受験者データ」より引用

データを見ると、合格率はおおよそ40%前後のようです。過去の試験では、合格率が10%代〜50%と振れ幅があるので、回によって大きく難易度が異なっていることも覚えておきましょう。

合格基準は、「100点満点中70点」が必要です。70点と言われると「難しいそう」と思われるかもしれませんが、あまり深刻に考えなくて良いでしょう。基本的な問題が多く出ますし、また1つ1つのポイントをしっかり意識していけば、十分70点を超えられます。

というよりもむしろ、基礎をしっかり理解していれば、1ヶ月の勉強でも80点、90点を超える方も多くいます。この記事では、具体的な勉強法をご紹介しますので、それを参考として基礎を固めていけば、十分合格可能です!

POINT

  • 100点満点中70点を取得したら合格!
  • 基礎をしっかり固めれば、80点以上も可能!

日商簿記3級の独学は可能?どれくらい時間が必要?

日商簿記3級の独学合格は可能です。必要な時間は、おおよそ100時間です。かならず合格できるとは断言できませんが、「合格する実力を身につけるための時間」としては、それぐらいかなと思います。一つの参考として、覚えておきましょう。

日商簿記3級を受験する人の多くが、はじめて簿記を勉強する方です。そのような方が100時間勉強したら、ある程度の実力は身につくわけですが、テキトーに勉強していてはよくありません。合格のためには、適切な勉強がどうしても必要です。

この記事では、簿記勉強の特徴や勉強法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。得点につながる効率的な勉強を行うようにしましょう!

簿記勉強の特徴、知っておいてほしいこと

手を動かして理解しよう!

日商簿記検定のほとんどの問題は、自分で電卓を叩いて、数値を算出します。電卓を使わない文章問題が、出題されることもありますが、割合としては少ないです。このため、普段から電卓を使用して、電卓スキルを磨く必要不可欠なのです。

よくある間違った勉強法が、「解説を読んでふむふむ」と読んでいるだけの勉強法です。これだと、電卓で実際に数値を算出するスキルが身につかず、わかった気になっているだけです。このように、電卓を叩きながら問題を解くことを、「アウトプット型の勉強法」といいます。逆に、教科書を読んだり、暗記したりすることを「インプット型の勉強法」と言います。

簿記の勉強では、まちがいなく「アウトプット型の勉強法」のほうが有利です。問題を解きながら、電卓のスキルや論点の理解を深めるのです。最初は間違ってばかりですが、これを続けることで、はじめて見る問題でも自分で解けるようになります。

仕訳の理解がなによりも大事

簿記を勉強する上で最も大切なこと、それは「仕訳の理解」です。仕訳の理解なくして、合格、高得点はありません。それくらい大事です。

まず、教科書、問題集に出てくる仕訳については、しっかり理解しましょうさらに、自分で仕訳を書けるようになりましょうこれをしっかりやっておけば、おそらく日商簿記3級は一回で合格できます。

逆に、試算表、貸借対照表、損益計算書の作成は後回しで良いです。なぜなら、このような問題でも求められるのは、「仕訳」だからです。つまり、仕訳をしっかり理解しているのであれば、試算表の作成等で困ることはありません。

本試験で言うと、「第1問」です。「第1問は絶対落とさない!」という意気込みが大事です。

仕訳の種類をきちんと理解しよう

仕訳にはさまざまありますが、しっかり意識したいポイントが、「日常的に発生する仕訳なのか、決算処理に伴い発生する仕訳なのか」という点。

これは、筆者が日商簿記3級を勉強していたころにハマってしまった落とし穴なのですが、仕訳の種類を意識せずなんとなく勉強していると、「これはいつ起きる取引なの?」とわからなくなるのです。

「日常的な仕訳 or 決算整理仕訳」を意識していれば、ハマらずにスムーズに勉強できます。無駄な勉強を避けるためにも、仕訳の種類をしっかり意識しましょう。

暗記は危険!暗記よりも理解しましょう。

日商簿記検定では、馴染みがないことが多いですね。このため、ついつい暗記に頼ってしまうことがあります。

たとえば、「決算の時に、(借方)支払利息/(貸方)未払利息と計上することがあるけど、よくわからない。とりあえず、暗記しておこう」といった具合です。

当然ですが、それではだめです。試験本番で忘れてしまったらアウトですし、2級の受験などを考えると、良くありません

この例ですと、「この支払利息は、本来当期に支払うべき利息。だけど、まだ払うタイミングが来ていないから払っていない。実際は、この期に含める必要がある。」ということを理解して、「だから、借方に支払利息を、貸方に未払利息を計上する仕訳になる」という風に、きちんと「理解」することが大切です。

暗記は、忘れてしまったら終わりです。内容を理解して、頭に定着されれば、本番でも安心して力を発揮できます。

POINT

  • 電卓を叩いたり、問題を解いたりする「アウトプット型の勉強」が重要!
  • 仕訳を理解し、自分で書けるようになろう!特に、「日常的に発生する仕訳か決算整理仕訳か」を意識しよう!
  • 暗記よりも理解が大事!

日商簿記検定3級・2級に合格するための勉強の流れ

この記事の最後として、日商簿記検定3級・2級に合格するための勉強の流れをご紹介します。

まず、合格体験記を読もう!

これは筆者がこのブログで言い続けていることですが、合格体験記は絶対読んだほうが良いです。というのも、この試験がどういう試験なのか、どういう受験者が多いのか、難しい論点はどこなのか、どう克服したのかなど、実際に体験しないと得られない有益な情報をゲットできるからです。

こちらの記事に詳しく書いていますので、ぜひ御覧ください。かなり有効ですよ!

合格体験記を活用して、合格へGO! 合格体験記を侮るなかれ。 合格体験記、一度は見たことがありますよね。...

教科書をサラッと読もう!

まず、教科書を2周ほど読みましょう。おそらくわからないことばかり。でも、読み進めましょう。おすすめなのが、お気に入りのカフェでリラックスしながら読むこと。逆に、「勉強しなきゃ!」と気合を入れすぎて、机に向かうのはNGです。

大事なことは、わかるところから理解することです。たとえば、決算整理仕訳を例に取ると、「経過勘定の処理」はわからないけど、「減価償却費」についてはなんとなく理解できた、といったかたちです。これでもOK。

方法は簡単です。まず先頭からを読んでいきます。わかるところはしっかり読んで、一回で理解できるようにがんばります。わからないところがあったら、付箋を貼っておくなどして、マークをつけ、先へ進みます。この方法で教科書を読むことで、まず全体像を把握できます。全体像がわかれば、「簿記で求められることはどういうものか」、「どういう論点があるか」といったことが把握できるのでおすすめです。

わからない分野があった時は、インターネットで検索してみましょう。日商簿記検定はメジャーな資格なので、解説サイトが多くあります。また、最近ではYouTubeなどの動画投稿サイトで、解説してくれる動画もあります。詰まったときは、いろいろ試してみましょう。

問題集を2周しっかりやりきろう!

教科書を読んで一通り理解したら、次は問題演習です。問題集を1冊用意して、最低2周は解きましょう。

この問題演習が、勉強時間としては一番長いです。そして、一番心が折れやすい時でもあります。でも、負けてはいけません。この問題演習が、一番実力に直結するからです

私の周囲の人で、簿記の勉強にうまくいっていない人は、問題集のやりこみが甘いです。問題集を1周しか解いていなかったり、解説を読んでばかりいたり、わからない部分をそのまま放置していたり。ツライ期間になりがちですが、ここは気合でしっかり取り組みましょう。

問題演習で気をつけたいポイントは、「自分で解けるようになる」こと。これに尽きます。問題演習は、答えあわせが一番大事です。答えあわせが終わって満足するのではなく、「なにも見ずに解けるか?」と自分に聞いてみることが大事です。

また、解いた問題にはマークをつけるようにしましょう。あとで復習しやすくなります。筆者は、以下のようにマークしています。

  • 「○」:論点のポイントを理解した上で正解できた場合
  • 「△」:正解したけど不安な場合
  • 「×」:よくわからない場合

問題集を2周やり終えて、まだ「△」や「×」があるようでしたら、その問題だけ3周目を解くようにするという風にすると、無駄なく勉強できますね。

過去問題、模擬試験で実力を磨こう!

最後は、いよいよ過去問題と模擬試験です。最近、出題傾向が変わりつつある簿記試験ですが、そうは言っても過去問題は重要です。変わっていない論点のほうが多いのですから。過去問は、最低直近3年程度(9回分)ほど解いておけば十分でしょう。

模擬試験も重要です。各社は出題傾向を考えて作成していますので、勉強になります。模擬試験は、最低3題は解くようにしましょう。

繰り返しになりますが、「自分の力だけで解ける」ということが大事です。これは、過去問題や模擬試験でも同様です。70点以上を得点できたとしても、できなかった問題についてはしっかり確認しましょう。

過去問題や模擬試験の出来がいまいちであるならば、必要に応じて、再度解いてみるなどしましょう。

以上をしっかり行えば、合格レベルにはたどりつくはずです。

さいごに

この記事では、簿記3級の試験内容、注意点、おすすめの勉強法をご紹介しました。

重要なことをまとめると、以下のとおりです。

POINT

  • とにかく「仕訳」をしっかり理解しよう!
  • 「自分の力だけで解答できる」状態を目指そう!
  • 最後まで諦めなければ、十分合格できる!

これらを意識して勉強すれば、かならず合格できるはずです。最初は、思うようにいきませんが、地道に続けてください。少しずつ少しずつできることが増えていき、最後はきっと合格できるはずです!

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